2012年 06月 02日
オーディオギャラリー 楽人 訪問
7月頃に開店予定とのことで、まだ音は調整中だそうですが、特別に公開させていただきました。
場所は重信町志津川で愛大医学部前の県道を約100m西にあります。まだ看板も何も無く、普通の新築の住宅です。
オーディオルームは約20畳の大きさで、天井はとても高く斜めになっています。
壁面は反射面と吸音面を交互に配置してあります。
正面にきちんと配置されたシステム
整然とラックに収められた「yasui labo」のAMP群
このシステムの特徴は三つあると思います。
①低出力アンプ
高音と中高音用には1W、中低音用に7W、低音用に17Wのアンプが使われています。先週訪問した、高知の方々のシステムの約1/500、私のシステムの約1/50しかありません。しかし能率120db/Wを誇る高能率のエール音響のドライバーですから、110db以上の音量は確保出来るはずです。低音に関して言えば高音の約20dbの能率差があるはずですから、100W程度の出力が欲しい気はします。
実際の音を聞いてみますと、常識的な大音量では問題ないようです。十分に豊かな低音と迫力のある中高音を楽しむことができました。高知のIさんのような超大音量は無理だと思いますが。
消費電力も非常に少なそうなので、いっそのことバッテリー駆動にしたほうが良いかもしれませんね。
②パッシブ型コントロール・アンプとCR型パッシブ・チャンネル・デバイダー
理論的には、メリットとデメリットがある方式だと思います。
メリットとしては、増幅回路が無いので、それによる音質劣化が無いことなのですが、一般的には低インピーダンスで出力された信号を高インピーダンス回路に入力するようにしないと、ノイズの影響を受けやすく、高域レベルの低下をきたしやすいはすなのです。このシステムは出力信号が高インピーダンスなります。しかし、ラインケーブルに色々対策が講じられているためか、ノイズに関しては影響は感じられませんでしたし、高域の低下も感じませんでした(老人性の難聴の始まった私の耳には)。
③6db/oct遮断特性のチャンネル・デバイダー
ちなみに私のシステムは24db/octです。
6db/octの特性はクロスオーバー付近の特性のあばれが少なく、音の継りが良い反面受け持ち帯域外の音や歪みが耳につく可能性があるので、それに合ったユニットを選ぶ必要があることです。ホーンドライバーの場合は使用帯域外の特性は低下していることが多いので、受け持ち帯域の高域側に関しては問題が少ないようですが、低域側は歪が耳につく可能性があります。コーン型のウーファーに関しては受け持ち帯域外の高域の音が問題になる可能性があります。
一般的に、遮断特性が急峻なほど硬いクールな音になり、遮断特性が緩やかだと柔らかい温かみのある音になると言われています。
そのようなわけで、私のシステムとは相当に異なる傾向の音ですが、このような音もあるのだなという説得力のある音に仕上がっていました。
一聴の価値のあるシステムです。