2006年 04月 04日
あるソプラノ歌手の死
音楽大学を卒業後、親の反対を押し切りプロの歌手を目指して、独力で頑張っておられたようです。ようやく実力が認められ、国の奨学金でニューヨークに留学されて勉強されていたのですが、3年目の頃に体の不調を感じられて帰国され、検査で手術が必要とのことで松山に帰ってこられたのです。
それからのKさんの病気との闘いは、計8回の手術を受けると言った、壮烈なものでした。しかし手術の後の回復は、日本人離れした早さで、術後2-3週間でニューヨークに帰ってゆき、歌を歌っておられました。一度などは私のリスニングルームでホームコンサートも開いてくれましたし、松山で2回小規模なコンサートもされました。
この一年間ほどは、病状も進行し、ニューコークを引き上げて松山に住まわれていました。その様な状態でも、機会がある度に歌っておられましたが、昨年のクリスマスにデパートの催しで、アメージング・グレースを歌われたのが絶唱でした。その時は、実は入院中で、常識的に見てとても歌を歌える状態ではなかったのですが、それを感じさせない、見事な歌でした。歌が終わった途端に張りつめていた緊張が取れたのか、救急車で病院へ帰ってこられ、それ以後は歌を歌われることはありませんでした。
家族の協力無しで、プロの歌手を目指すと言うことは並大抵のことでは無かったようです。頑固すぎると感じるほどの、強い意志と精神力を持った人でした。そのためだったのか、家族とは義絶状態になっておられ、松山に帰っても一人暮らしの寂しい生活だったようですが、最後は家族全員に看取られながら、息を引き取られました。
プロの音楽家になるのは、並大抵のことではないようですね。
ご冥福をお祈りします。
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